2015年06月沖縄歳時記
『夏を告げる糸満ハーレー』
毎年、糸満市の糸満漁港で旧暦5月4日(今年は6月19日)に行われる伝統行事です。
糸満ハーレーは「糸満ハーリー」とも呼ばれ、約600年前に中国から伝わったとされています。爬竜船(はりゅうせん)を漕いで競争し海の神様へ航海の安全や豊漁を祈願します。
糸満は海人(漁師)の街として知られており、地域の方々が神聖な神事として大切に行われてます。「糸満ハーレー」は、「御願ハーレー」「青年ハーレー」「転覆競漕(クンヌカセー)」「アガイスーブ」の4種のハーレーを中心に、地域や学校、職場のハーレーなどが行われて多くの観光客も訪れる人気の行事となっています。「御願で始まり、御願で終わる」と言われる祭事のため、「御願ハーレー」の漕ぎ手は現役の海人で漁協の青年部限定。3つのムラに分かれてレースを行います。港では、糸満のアンマー(お母さん)たちが自分のムラのハーレー船を熱狂的な応援で盛り上げます。
地元では「ハーレーの鐘が鳴ると梅雨があける」と言われていて、本格的な夏到来を告げる行事でもあるのです。