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2012-07-10 00:00:00.0

シニア・シルバー世代、戸建てから分譲マンション・賃貸住宅等への住み替えが活発化/FRK調査

 一般社団法人不動産流通経営協会(FRK)は、「高齢期における住替え意向に関する把握調査 概要版」を発表した。高齢者世帯の住み替えの実態、および今後の住み替え意向の把握やリバースモーゲージに対する認知度を把握することを目的に行なったもの。1都3県に居住する50歳以上の男女(世帯主)を対象にインターネットによりアンケート。有効回答数は1,601。

 11年以上前のシニア・シルバー世代の住み替えでは、持家戸建居住者の約9割が持家戸建に住み替えていたのに対し、直近10年では約4割まで減少。分譲マンション(35.4%)や賃貸住宅(25.3%)への住替え率が増加していた。また、年齢が上がるにつれ「病院やケア施設の近く」「耐震性」などへの住み替え割合が高まっており「子供の独立や家の老朽化をきっかけとして、利便性や安心安全を求めたコンパクトな住宅への住替えが進んでいる」と同協会は分析している。

 今後の住み替えについては、約7割が「住み替える予定なし」と回答。一方で、50〜60歳代の賃貸住宅等居住者の2〜3割、50〜60歳代の分譲マンション居住者の1割強が、積極的な住み替え意向を示した。しかし、住替え意向のある層の中でも、半数以上が老後の金銭的不安を主な理由に住替えを躊躇していることが分かった。

 リバースモーゲージを認知している割合は全体の26.6%。住み替えを支援するリバースモーゲージについては、全体の30.1%が関心を見せ、特に70歳代の分譲マンション居住者からの期待が高かった。同協会では「今後、資金調達の難しい高齢者に対し、金銭的負担の軽減するなどの仕組みづくりに期待が高まる可能性がある」と分析している。