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2014-04-21 00:00:00.0

計画修繕に特化。専門性と提案力で差別化図る/大京建設

 大京グループでマンション大規模修繕等の工事を手掛ける(株)大京建設の新社長に4月1日付で就任した土田 穣一郎氏は21日、専門誌記者等と会見。今後の事業戦略等について明らかにした。

 同社は、これまでマンション管理会社の(株)大京アステージが行なってきた大規模修繕等の工事事業を承継し、4月1日から本格的に事業を開始。単なる計画修繕ではなく、ユーザーニーズや時代に即した付加価値修繕を提案する修繕工事ブランド「プラシディア」を展開していく。

 工事事業の分社化について、土田社長は「管理会社のアステージが工事を手掛けることには、メリットもデメリットもあった。アステージは管理サービスをますます進化させ、われわれはアステージが30年培ってきたノウハウをベースに工事に特化し、より専門性の高い、お客さま目線のきめ細やかなサービスを提供していきたい」と抱負を語った。

 「プラシディア」は、大京アステージを介して区分所有者のニーズを吸い上げ、性能維持に必要な修繕工事に加え、セキュリティ、災害対策など8つのテーマのバリューアップメニューを提案。2013年度は、約50件の提案を行ない、2割を受注した。「管理会社を通じ、居住者の思いを集め、われわれが具現化する。アステージと連携し、アステージが日常の管理できちんとした仕事をすることで信頼を得て、日頃から計画修繕について働きかけていくことで、二度三度の修繕工事受注につなげていく」(土田氏)。

 今年度は、アステージの管理物件200〜300件に「プラシディア」の提案を行ない、二百数十億円の受注を目指す。「アステージが管理するマンションの8割の大規模修繕を手掛けてきた。これを100%にすることを目指す」(同氏)。

 また、現在懸念されている建設労務環境の悪化については「工事の継続発注、平準化などで協力業者との関係を強化することで乗り切りたい」(同氏)とした。