2015年05月沖縄歳時記
『清明祭でにぎわうお墓』
清明祭とは方言で「シーミー」と呼ばれる行事で、中国の清明節が由来と考えられています。
旧盆、十六日祭と並び、沖縄の祖先祭祀を代表する大切な行事のひとつ。二十四節季の清明の頃、4月に行われます。この時期になるとあちこちのお墓では、お墓の掃除を行い墓前に親族一同が集います。そこで、供物を供え重箱料理を食べるのが「シーミー」なのです。
それはまさにお墓でピクニックをしているような光景。偶然、通りかかった観光客の皆さんがビックリしたというエピソードもよく聞かれます。
沖縄のお墓は、親族一同が集っても十分に座れるような広いスペースを持つ亀甲墓というスタイルのお墓が多く、中でも門中墓は非常に大きな規模の墓です。その広い墓で、先祖に祈りを捧げごちそうを食べて、お互いの近況を報告し合う。つながりを大切にする沖縄の文化が「シーミー」には息づいています。
お墓の前に親族が集まります。
あの世のお金である『ウチカビ』乗せ、重箱に詰めた料理やお菓子をお供えします。
お供えが済んだら、各家庭から持ち寄った料理を親族一同でいただきます。