芸術の秋。沖縄も暑さがやわらぎ全島各地でイベントが開催されています。
最近はハンドメイドの雑貨やアクセサリーなどを販売する「手づくり市」や人気店のパン＆スイーツが揃うイベント「オキナワパンスイーツフェスタ」や、おしゃれなカフェや飲食店などが揃う「オキナワフードフレア」などのイベントが注目されています。フード系は開催地も海に近いロケーションが多く、家族連れやカップルで大にぎわいとなっています。出店している方々もオシャレで美味しいお店が多く、従来のイベントとは異なり、ファッショナブルになっているのが特徴。ひと味違うオキナワのイベントとして広がりつつあります。
他にも秋から冬にかけて頻繁に開催されるのが「やちむん市」。やちむんとは、沖縄の方言で焼き物のこと。素朴で温かみのあるやちむんは、沖縄料理はもちろん、お料理を引き立ててくれる器です。やちむん市は窯元が、格安で沖縄の焼き物やちむんを提供するということもあり、この時期を狙ってやちむんを購入する方も多いよう。ベテランから若手の作家も出品するので、見るだけでも楽しいですよ。お気に入りの器を探しにお出かけ下さい。

沖縄のお宅を訪ねると床の間に、泡盛の甕が置かれているという事がよくあります。甕には家主の名前が入っていたり、木札がかけられているものもあります。この泡盛は、新築祝いをはじめお祝い事で贈られた泡盛。沖縄ではマンションや、家を購入した際に親族や、友人等から泡盛を贈られる事が多々あります。泡盛は、年を重ねる毎に熟成され古酒（クース）になるので、新しい家と共に時を重ねて欲しいという思いがあるのです。時が経ち、美味しい古酒になると客人を招き泡盛をふるまうというのも素敵ですね。甕入りの泡盛は、他にも昇級などの慶事はもちろん、子どもが産まれた際にも贈られます。20歳になった際に、一緒に盃を酌み交わす事を楽しみにということなのです。伝統ある泡盛は、こんなエピソードからでも沖縄の家庭に溶け込んでいることを垣間見る事ができます。