杉並区の地域情報
・概要
杉並区は東京都23特別区のひとつであり、自然にめぐまれた閑静な住宅地として発展してきた区です。東京23区のなかでは西部に位置し、北は練馬区、東は中野区と渋谷区、南は世田谷区、西は三鷹市と武蔵野市と接しています。
・杉並区の由来や歴史
「杉並」の名前は、江戸時代の初め、田端村と成宗村の領主をしていた岡部氏が、領地の境界として青梅街道沿いに杉並木を植えたことからきています。杉並区は古くは武蔵国多摩郡に属しており、もともとは江戸近郊の農村地域でした。
1923年の関東大震災をさかいに、文化人をはじめ多くの人々が都心部から移り住み人口が増加します。歌人として有名な与謝野鉄幹・与謝野晶子夫妻も、関東大震災後に杉並区南荻窪に引っ越し晩年を過ごしています。その後、1932年には東京市に編入され杉並区となり、戦後の高度成長とともに住宅地として発展してきました。
杉並区の交通アクセス
杉並区は、区の真ん中を南北に分けて走るJR中央線と東京メトロ丸の内線、区の北部の西武新宿線、区の南部を走る京王線・京王井の頭線など交通網が発達。また、各路線の主要駅間をバスが結んでいます。杉並区の主要な駅としては、JR中央線の高円寺駅や阿佐ヶ谷駅、中央線と東京メトロ丸の内線が乗り入れる荻窪駅、京王井の頭線の永福町駅や久我山駅などが挙げられます。
さらに、主要道路として、南北を環七通り・環八通り、東西を甲州街道・青梅街道が通っています。
杉並区の生活情報
杉並区は自然が豊富な住宅地であり、生活に便利な区です。杉並区内の主要な駅の周辺には大小さまざまな商業施設が集まっているほか、いくつもの地元商店街があるため、ふだんの買い物に困りません。また、各商店街ではさまざまなイベントを開催し、地元の人々を楽しませています。
さらに、杉並区では区役所をはじめとする区の施設が、主要駅を中心とする各エリアに出張所や分館を設けており、ほとんどの手続きを最寄りの出張所や分館で行うことが可能です。また、杉並区では区民の応募や投票をもとに「杉並百景」を選び、身近な散策コースとして紹介しています。
杉並区の観光スポット
かつて武蔵国多摩郡に属し、自然にめぐまれた杉並区には、由緒ある旧跡や文化財、自然豊かな公園などの見どころが数多くあり、観光をかねた散歩にぴったりです。ここでは、数多い杉並区の観光スポットのなかでも、おすすめのスポットを5つご紹介します。
・大宮八幡宮
大宮八幡宮は、武蔵国三大宮のひとつで「多摩の大宮」と称された神社です。東京の中心部に位置するため「東京のへそ」とも呼ばれています。前九年の役（1051〜1062年）の鎮圧に赴いた源頼義がこの地で戦勝を祈り、乱を平定した帰途の1063年に京都の石清水八幡宮の分霊を祀り神社を建てたのが始まりです。祭神は第15代応神天皇、父親の第14代仲哀天皇、母親の神功皇后で、縁結び・安産・子育てにご利益があるとされています。また、神門の手前右側にある多摩清水社では御神水が湧き出しており、飲むと寿命が延びるとされています。
・和田堀公園
和田堀公園は、善福寺川に沿って、白山前橋から下流の武蔵野橋まで12の橋にまたがる広大な公園です。和田堀周辺は低い土地で、善福寺川の氾濫で自然に池ができる地形でしたが、河川を改修し人工の池（和田堀池）を造り、1964年に公園としてオープンしました。和田堀池には大小ふたつの中島が浮かび、都内では珍しい野鳥の姿が見られることから、バードウォッチングを楽しむことができます。さらに、大宮八幡宮に隣接する公園内の高台には大宮遺跡があり、弥生時代の族長の墓と考えられています。
・善福寺公園
善福寺公園は、善福寺川の水源になっている善福寺池を中心に整備された公園です。かつて池の水は澄んでおり湧水量も豊富で、井の頭池・三宝寺池とならんで、武蔵野三大湧水池のひとつとして有名でした。池は上の池と下の池のふたつに分かれ、上の池には弁財天が祀られています。春には桜、夏にはスイレンやアジサイの名所として知られており、池にはカモやカイツブリなどの水鳥やカワセミもやってきます。善福寺公園までは、JR荻窪駅から「南善福寺」行き関東バスに乗り、「善福寺公園前」で下車してすぐです。
・角川庭園
俳人で角川書店創設者の角川源義（げんよし）の旧邸宅を改修し、整備した公園が角川庭園です。数寄屋造りの建物は国の登録有形文化財となっています。各部屋は庭に面しており、角川源義の俳句や写真、所蔵品が展示されている部屋は旧応接間です。建物の一番奥にある茶室は、庭園を眺めながらお茶を楽しめるよう開放的に造られています。庭園には多くの草花と木々が植えられ、四季折々の姿を楽しむことができます。
・杉並アニメーションミュージアム
杉並区には70以上のアニメ制作関連会社があり、隣接する練馬区や三鷹市とともにアニメ制作産業の集積地となっています。杉並アニメーションミュージアムは、日本のアニメを体系化して学び、体験する参加型ミュージアムとして2005年にオープン。館内にはアニメ文化や歴史、アニメの制作過程や技術などの展示、名作アニメを見ることができるアニメシアターやアニメライブラリー（館内閲覧のみ）などがあります。また、アニメ制作を体験できるワークショップや、声優にチャレンジできるアフレコ体験コーナーもあります。
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