多摩の地域情報
・概要
多摩市は東京都の中南部に位置する市で、東は稲城市、多摩川を境にして北は府中市と、西は八王子市と日野市、南は神奈川県川崎市と町田市に接しています。多摩丘陵の北端部に位置しており、小高い丘が多く豊かな自然に囲まれています。市の面積に対する都市公園の割合は東京都の中でもトップレベルを誇っており、豊かな自然環境と住環境を融合させた街づくりを行っているのが特徴です。住宅街は市のほぼ全域に広がっており、東京のベッドタウンとしての機能を担っています。特に市の中南部は高水準の都市基盤を持つ多摩ニュータウンの一角として、多くの人が暮らすエリアです。
・由来や歴史
多摩市では多摩ニュータウンの開発の際などに多くの遺跡が発掘されています。多摩市エリアに人々が生活し始めたのは約2万年前の旧石器時代で、古墳時代後期には地方の豪族が支配者となり稲作が行われていたと考えられています。鎌倉時代には付近に街道が整備され宿場として栄えるようになりました。江戸時代は旗本や村役人の支配の下で人々は生活していたようです。
明治の廃藩置県により多摩地方は品川県と韮山県に分けられますが、その後は神奈川県に配置されることになります。そして、多摩市の前身となる多摩村が誕生したのは、町村制が施行された1889年（明治22年）でした。さらに1893年（明治26年）には神奈川県から東京府に移管されました。
1960年代に入ると宅地の造成が始まります。1964年（昭和39年）に町制の施行で多摩町になり、さらに1971年(昭和46年)に市制が施行され多摩市が誕生します。
多摩の交通アクセス
多摩市内には京王線・小田急線・多摩都市モノレールが乗り入れていますが、中でも主要な路線は市の南部を東西に走っている京王相模原線と小田急多摩線で、それぞれ都心方面と多摩市をつないでいます。また、北部は京王線が乗り入れており、八王子方面や都心方面にアクセスが可能です。多摩市内には、唐木田駅、多摩センター駅、永山駅、聖蹟桜ヶ丘駅がありますが、いずれの駅も特急と急行の停車駅になっています。また、多摩モノレールは東村山市までを南北につないでいる路線です。
路線バスや市のコミュニティバスである「多摩市ミニバス」が運行しており、それぞれ主要駅と市内各所をつないでいます。また、羽田・成田空港、中部地方などを結ぶ高速バスも運行しています。
多摩の生活情報
多摩市は丘陵地を利用して、車道と歩行者専用道路を分離するなど、市民が安心して暮らせる高水準の都市基盤を整えています。住宅地は市内全体に広がっています。市内には4つの駅がありますが、それぞれの駅の周辺には大型複合商業施設やショッピングモールなどが立地しており、中でも多摩センター駅周辺は商業施設が多く集まるエリアです。スーパーマーケットやコンビニは駅周辺の商業施設の他、市内各所に点在しています。また、市内には小・中学校、保育園や幼稚園のほか、公園も充実していますので、子育てをするのにも良い環境と言えるでしょう。
市役所は駅から少し離れた場所に立地していますが、多摩センター駅と聖蹟桜ヶ丘駅には出張所が設置されています。病院は駅周辺を中心に多くのクリニックや歯科などが存在しています。
多摩の観光スポット
多摩市は大小合わせて数多くの公園や緑地があり、市民の憩いの場として親しまれています。大谷戸公園にはキャンプ練習場があり、BBQを楽しんだり実際に宿泊したりすることも可能です。また、春には桜の名所になる公園も多く、お花見に多くの人が訪れます。中でも鶴巻西公園のしだれ桜は、地元の人に親しまれています。
・多摩中央公園
多くの公園や緑地が存在する多摩市の中でも最も大きな公園です。大きな池の周辺には広大な芝生広場があり、週末や休日にはピクニックや散歩等を楽しむ家族連れなどで賑わいます。公園内にある「旧冨澤家住宅」は18世紀中期から後期に建てられた連光寺村の名主の家を移築したもので、多摩市によって保護されている文化財です。住宅の周辺には日本庭園も整備され、通常は自由に見学することができます。
・東京都埋蔵文化財センター
多摩ニュータウンNo.57遺跡の発掘現場に立地する施設で、東京都の文化財を保護することを目的として設立されたセンターです。館内には多摩丘陵より発掘された旧石器時代から近世までの出土品が数多く展示されています。隣接する「遺跡庭園”縄文の村”」には縄文時代の住居が復元されているほか、トチノキ、クルミ、ゼンマイなどの縄文時代の植生も再現しています。
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