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2014-01-16 00:00:00.0

新耐震基準住宅、9割が耐震基準不適合に/木耐協調査

 日本木造住宅耐震補強事業者共同組合(木耐協)は15日、「木造住宅耐震診断調査データ」を発表した。
 同組合で実施した耐震診断の結果についてまとめたもので、今回で30回目。税制改正に盛り込まれた「中古住宅取得後に耐震改修工事を行なう場合における住宅ローン減税等の適用」を受け、今後取り引きが増えると思われる1981〜93年の間に着工した木造在来工法2階建以下の住宅(1万9,279件)に焦点をあて、集計した。

 築年数別の評点では、各年度の平均を算出すると、新しい住宅ほど耐震性が高まるという結果が得られた。その要因としては、「鉄筋コンクリートの基礎が普及」、「柱と土台・梁のつなぎ目に取り付ける接合金物の普及」等が考えられるとした。

 また、新耐震基準住宅であっても「9割の住宅が耐震基準に適合していない(上部構造評点1.0以下)」という結果に。非適合住宅6,386棟について、耐震基準に適合させた場合にかかる耐震改修工事の目安となる金額を算出したところ、補強工事費用目安は平均163万円であった。
 さらにそのまま購入した場合と、引き渡しまでに耐震改修を行ない耐震基準適合証明書を取得した場合を比較した場合、証明書を取得したことで受けられる減税効果は190万4,000円となり、工事費より約30万円の減税により金銭的メリットが大きいことがわかった。