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2017-11-17 00:00:00.0

大規模Mほど共助意識は高く/東急コミュ調査

 (株)東急コミュニティーは16日、マンション居住者の災害対策の実態や防災意識に関する調査結果を発表した。30歳代以上の男女3,128名のマンション居住者を対象に、アンケートを実施。震災被害経験者(以下、経験者)と震災被害非経験者(以下、非経験者)の回答を比較・分析したもの。
 家庭で行なっている災害対策については、両者の差が大きい震災対策は「命のリスク」「ライフラインのリスク」「生活必需品のリスク」の3つのカテゴリーに分類できた。「命のリスク」への備えでは、「家具の固定や転倒防止、落下物防止の対策」との回答が、経験者28.5%、非経験者20.1%と差が付いた。「ライフラインのリスク」への備えは、「懐中電灯や乾電池をすぐに持ち出せる場所に用意」が経験者56.0%、非経験者43.9%とトップ。「生活必需品のリスク」への備えでは、「貴重品をすぐに持ち出せる場所に用意」が経験者28.8%、非経験者18.9%となった。経験者は、被害の実体験を踏まえた対策を行なっており、非経験者との防災意識の差の大きさが調査結果に表れた。
 災害時に近隣世帯を助けようとする共助の意識については、「自発的に声をかけて、助けを必要とする人を助けたい」が78.6%。近隣世帯から助けてもらえる期待については、「助けてくれることを期待している」が44.2%と、マンション居住者は近隣を助けようとする共助意識が比較的高いことが明らかとなった。
 戸数別では、500戸以上のマンションでは、「助けようとする意識」は83.4%、「助けてもらえる期待」は49.7%とともに最も高い結果に。500戸以上のマンションは「管理組合のイベントや行事への参加」が52.4%、「管理組合や自治会の防災・避難訓練への参加」が50.3%と、参加率が最も高かった。これらのマンションでは、管理組合が積極的に行事やイベント、避難訓練などを開催しているケースが多く、共助意識が高まったと考えられる。
 同調査について同社は「相互に助け合う意識の醸成には、良好なマンションコミュニティの形成が有効で、管理組合が、積極的にイベント等で防災を啓発することで、共助意識が高まる可能性が示された」としている。