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投資

2019-11-18 00:00:00.0

日本の事業用不動産投資額、2期連続増加/CBRE

 シービーアールイー(株)(CBRE)は14日、2019年第3四半期の投資市場動向を発表した。
 当期の世界における事業用不動産投資額は、2,600億米ドル(1ドル=107.34円で約28兆円、以下同)で、前年同期比で2%減少した。地域別に見ると、米州は1,480億ドル(約16兆円)と前年同期比7%減、欧州・中東・アフリカは770億ドル(約8兆円)で同5%減少となった。
 政治不安や低利回り、景気後退に対する懸念が背景にあると考えられる一方、アジア太平洋地域の今期投資額は340億米ドル(約4兆円)で、同49%増となった。
 日本における事業用不動産の投資額(10億円以上が対象。土地取引・JREITのIPO時の取得物件は除外)は7,720億円(前年同期比14%増)と、2期連続で前年同期を上回った。投資主体別でもっとも大きかったのは、JREIT(42%)だったが、投資額は前年同期からほぼ横ばいとなった。
 また、同社が実施している「不動産投資に関するアンケート−期待利回り」(19年10月時点)によると、東京の期待利回り(NOIベース)の平均値は物流施設、マンション(ワンルーム)、ホテル(運営委託型)で低下、その他のアセットタイプは横ばいとなった。地方都市のオフィス期待利回りは福岡を除く全都市で低下。福岡を含め、いずれの地方都市も過去最低水準となっている。
 10月時点の東京Aクラスビルを対象としたCBRE短観(DI)は、「金融機関の貸出態度」と「NOI」が前期より改善しており、その他の項目は悪化。理由として「不動産取引量」の「減少」という回答率が増加し、その他の項目では「前期と変わらない」の回答率が増加したことを挙げている。一方、物流施設(首都圏・マルチテナント型)のDIは「不動産取引量」と「売買取引価格」を除く全国目で改善しており、特に「空室率」は6期連続で「賃料」は4期連続で改善した。