千歳烏山駅周辺の地域情報
・概要
千歳烏山駅があるのは、東京23区の中で南西に位置する世田谷区です。区内は、千歳烏山駅のある、住宅街や商業地が含むまれる「烏山エリア」、多くの緑地が残る「砧エリア」、下北沢で知られる「北沢エリア」、商業施設が多い「世田谷エリア」、等々力渓谷があり自然が豊かな「玉川エリア」に分けられます。高級住宅街のイメージも強い世田谷区ですが、23区の中では最大の農地面積を有し、多くの農家が農産物を生産する農業が盛んな地域です。元々農業が盛んだったため、区北部には細く複雑な道が多く、農道の名残を感じさせます。区域が広いため、エリアによって全く印象が異なるのも特徴の一つです。その中でも、千歳烏山エリアは、比較的庶民的といわれる住宅地となっています。
・由来や歴史
世田谷区は東京都内でも知られる遺跡密集地であり、旧石器時代の石器や縄文時代・弥生時代の土器などが数多く見つかっています。また、古墳や数々の調度品なども出土しており、古くから人が住んでいたことがわかります。この地域は、古くは武蔵国に属し、江戸時代には多くの村が点在する農村地帯でした。明治時代から大正時代にかけて、世田谷区は旧東京市には含まれず、神奈川県の多摩地域に含まれていました。その後、一部が旧東京府に編入され、現在の世田谷区の姿になったのは1943年のことです。
世田谷区の名前の由来は諸説ありますが、1300年代にはすでに「世田谷郷」という地名があったと言われています。「瀬田の谷地」が由来であるという説や、狭い谷形の地形を指す「瀬戸ケ谷（せとがや）」が由来という説などさまざまです。
・産業や名産品
世田谷区は都心に近いという地の利を生かした、都市型農業が盛んな地域です。世田谷で古くから栽培されているのが、地場野菜である「大蔵大根」です。白首系である大蔵大根は、青首大根が普及するにつれ一時姿を消していましたが、近年、地場野菜が注目を浴びるようになり、大蔵大根の栽培も復活しました。11月中旬〜12月にかけて、世田谷区内にある農産物直売所などで販売されます。
千歳烏山駅の地域情報
千歳烏山駅周辺は、都心のベッドタウンとして住宅街が広がっています。駅の南北に商店街が広がり、飲食店や小規模な商店、大型スーパーなど多くの店が多く立ち並んでいるため、いつも多くの人で賑わいっています。駅周辺の道路は細いため、車で移動する際は駅から少し離れた道を通った方がよいでしょう。
千歳烏山駅の交通アクセス
千歳烏山駅は、世田谷区南烏山6丁目に位置する京王電鉄京王線の駅です。駅は上り・下りが分かれたホームになっている地上駅で、北口・南口・西口の3ヶ所に改札口があります。京王線は高尾山口から府中、調布を通って新宿をつないでいますが、都営新宿線が乗り入れているため都心部へのアクセスも良好です。
駅前は商店街になっていますが、少し歩いた道路沿いに路線バスの千歳烏山駅停留所があり、吉祥寺方面や荻窪方面、久我山や成城学園駅方面など各方面へのバスが通っています。
千歳烏山駅周辺は細い道路が中心ですが、近くには国道20号（甲州街道）や環状八号線、中央自動車道も通っています。
千歳烏山駅の生活情報
住宅街が広がる千歳烏山駅周辺は、駅の南北に規模の大きな商店街が広がっているため、買い物や飲食には困りません。学生や社会人の一人暮らしも多く、気軽に立ち寄れる価格帯の飲食店も多いのが特徴です。また、生鮮食品などは大型スーパーで購入することもできる一方、一歩裏道に入ると個性的なお店やセレクトショップなどもあり、休日に散策を楽しみたいという人にも向いています。
区役所の出張所が駅北側にあるため、各種手続きなどを行う際も遠くまで行かずに済ませることができて便利です。保健福祉センターや図書館、郵便局など生活に必要な施設もあります。大学付属の総合病院があるほか、住宅街の中にクリニックなどが多く点在し、医療施設も充実しています。駅の北側と南側のエリアにそれぞれ公立の小・中学校があり、保育園も多く、教育・育児環境は良好です。
千歳烏山駅の観光スポット
緑の多い千歳烏山駅周辺には、緑地や公園のほか、多くのお寺が集まる世田谷の小京都と言われる地域などが知られています。また、明治以降の世田谷ゆかりの文学作品などを集めた世田谷文学館があり、多くの作家や芸術家がこの地で過ごしたことをうかがわせます。
・世田谷文学館
世田谷区は多くの文学者や芸術家が住んでいた場所です。「世田谷文学館」は、そのような武蔵野の地に、東京23区では初めて開館した地域総合文学館です。世田谷区にゆかりのある明治以降の文学と文学に関する資料が所蔵されており、原稿や書簡、映画関係資料など様々なものが含まれます。年間を通じて展覧会やワークショップなどの企画も多く開催されているので、予定をチェックしてから行くとよいでしょう。ミュージアムショップも併設されています。
・蘆花恒春園(ろかこうしゅんえん)
「蘆花恒春園」は通称「芦花公園」とも呼ばれる都立公園です。明治・大正の文豪「徳冨蘆花」が晴耕雨読の後半生を送った住まいと庭が残されています。蘆花の当時の生活をうかがうことのできる藁ぶき屋根の旧宅は、老朽化により改修工事が行われ、その後東京都の史跡に指定されています。蘆花恒春園は広い公園になっており、子どもの遊び場や地域の人々の憩いの場として親しまれています。
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