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統計

2020-03-18 00:00:00.0

空き家所有者の約半数が「5年以上放置」

 (株)ジェクトワン(東京都渋谷区、代表取締役:大河幹男氏)が運営するアキサポ空き家総研は18日、「空き家所有者の意識・実態調査」の結果を発表した。2020年1月27〜30日に、1都3県に空き家を所有する30〜60歳代の男女300人を対象に調査。対象物件は、戸建て、区分マンション、1棟マンション・アパート、1棟ビル、セカンドハウス(別荘)、店舗で、所有者が「空き家」と認識しているもの。
 空き家の放置年数(戸建て、区分マンションのみ)は、「1年以上」が戸建て85.2%、分譲マンション64.8%、うち「5年以上」が戸建て46.7%、区分マンション42.3%となった。その理由は、「お金がかかる」が35%でトップ。「活用したいがどうしたらいか分からない」(30.7%)、「建物に価値がなさそう」(23.7%)、「老朽化がひどい」(23.3%)、「家具などの処分に困る」(20.0%)と続いた。50・60歳代では「先祖から受け継いでいるので心苦しい」「相続に問題がある」「賃貸しようとしたができなかった」という回答も目立った。
 今後の空き家活用の意向については、「活用したい」「やや活用したい」を合わせて71.9%が活用の意向を持っていた。希望する活用方法は、「売却する」が61%。以下、「自分や家族が住む」(30.0%)、「賃貸で家賃収入を得る」(25.3%)、「セカンドハウスとして使う」(14.7%)が続いた。年代別では、年配になるほど売却による現金化を希望する傾向強く、30歳代では「地域貢献に活用したい」が2割近くいるなど若年層は「社会貢献」への意識が高い傾向も見られた。
 活用した場合に期待する賃料については「5万〜10万円未満」が25.3%、「10万〜15万円未満」が15.7%となった。一方、賃料が得られなくても活用したい人が約1割、いくら得られても活用したくない人も約2割いた。また、活用する場合に想定するリノベーション費用(戸建て、区分マンションのみ)については「1,000万円以上」が18.2%とトップ。つづいて「200万〜300万円未満」(12.6%)、「100万〜200万円未満」(11.9%)と、想定するリノベ規模や内容に差があると見られる結果となった。