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中古賃貸マンションを購入するなら知っておきたい、敷金の基礎知識とは?
公開日:2018-04-26 00:00:00.0

目次
敷金関連のトラブルといえば、賃貸借契約の際に起こりやすい、というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。しかし実際には、敷金関連のトラブルは中古賃貸マンション購入の際にも発生することがあります。マンション購入後に敷金関連のトラブルに遭うことを避けるため、敷金に関する基礎知識はしっかりと押さえておく必要があるでしょう。
今回は、中古賃貸マンションを購入した場合の敷金の取り扱いや、借主への対応の仕方についてご説明します。
敷金とは?
敷金とは、賃貸物件への入居時に、借主から貸主に対して預けるお金のことです。
退去時に見つかった、通常の使用では生じないような汚れや損壊を原状回復する費用に充てられたり、借主の家賃支払いが遅れた場合などに敷金から一時的に穴埋めしたりといった用途で使用されます。
敷金はあくまでも貸主に預けられているお金であるため、返還債務(返済義務)が伴います。上記のようなケースに対処するために敷金を充当している場合や、契約時に「退去時のクリーニング代は借主負担」などの特記事項が設けられている場合を除き、借主の退去時に敷金を返還する必要があります。
敷金や敷金の返還債務は引き継がれるのか
《敷金の引き継ぎについて》
借主が賃貸借契約を締結した際に前の貸主へ預けた敷金は、新しい貸主へと引き継がれることが一般的です。多くのケースでは、マンション売買の決済時に敷金の額を売買金額から差し引く形で、前の貸主から新しい貸主へと敷金が支払われます。
ただし、敷金を保管しているのが前の貸主自身ではなく不動産会社の場合は、敷金の引き継ぎに時間がかかる場合もあります。敷金の保管を誰が行っているのかを事前に確認することをおすすめします。
《敷金の返還債務の引き継ぎについて》
敷金の返還債務は、マンションの所有権が移行した時点で新しい貸主へと自動的に引き継がれます。万が一敷金を受け取っていない場合でも敷金の返還債務は引き継がれるため、注意が必要です。
ただし、前の貸主が借主の家賃滞納などに対して敷金を充当していた場合は、新しい貸主に引き継がれるのは、充当した金額を差し引いた残額のみとなります。
前の貸主が借主と契約している間に、家賃の増額などに伴って敷金の額が変更になっている場合もあるため、契約書に記載されている敷金の額で間違いがないかを確認しておきましょう。
礼金は引き継がれるのか
敷金と似た意味合いの言葉として「礼金」というものがありますが、礼金は貸主への謝礼として支払われるお金であるため、借主への返還債務はないとされています。したがって、礼金自体も前の貸主から新しい借主へ支払われることはありません。
借主に貸主変更の通知をする際は、敷金についても明記を
マンションの売買が行われてマンションの所有者が変更された場合、借主に対して変更通知を出します。変更通知を出す主な目的は家賃の振込先を知らせることですが、この通知文に、前の貸主から新しい貸主に敷金が引き継がれた旨と敷金の額を明記しておくことで、不要なトラブルを避けることができます。
もしも、前の貸主と借主との間で、預けている敷金の額について認識のズレが生じていた場合、退去時に敷金の返還に関してトラブルが起こる可能性があります。このような事態を避けるためにも、通知文に敷金の引き継ぎと金額について明記し、新しい貸主と借主との間で認識の相違が生じないようにしておきましょう。
おわりに
中古賃貸マンションを購入した場合の敷金の引き継ぎや、借主への対応についてご紹介しました。
敷金の返還債務は、マンションの所有権が移行すると同時に、新しい貸主へ引き継がれます。また、敷金自体は売買決済時に相殺する形で支払われることが一般的です。
敷金の返還に関する借主とのトラブルを避けるためにも、敷金についての理解を深めておきましょう。