兼用家具で快適に暮らすマンションライフ
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気に入ったマンションの間取り図で「リビング・ダイニング」と表記されている部屋を内覧してみると、広さや形状によりソファセットとダイニングセットの両方を設置するのが難しい場合があります。そんな部屋には兼用家具が便利です。これで気に入ったマンションでそのまま快適に暮らせるでしょう。
リビング・ダイニングと言う間取りの特徴
マンションの一般的な住戸の間取り図で「LDK」の表記を良く見かけます。これは「リビング(L)」、「ダイニング(D)」、「キッチン(K)」を共有する間取りを示しています。しかし、中には「LD・K」の表示もあります。なぜ「LDK」ではなく「LD・K」なのでしょうか。
LD・Kという表記は「リビング・ダイニング」と「キッチン」が分かれた間取りであることを示しています。つまり、リビングとダイニングが共有の間取りで、キッチンは別の間取りと言う訳です。リビング・ダイニングとキッチンの間に境目はありますが、リビングとダイニングの間に境目はありません。
このリビング・ダイニングには横長タイプと縦長タイプがあります。
横長タイプはバルコニーに面して間口一杯にリビング・ダイニングを配置したタイプです。リビングもダイニングもバルコニーに面しているので明るく開放感がある、リビングとダイニングが左右振り分けなので使いやすいなどのメリットがあると言えます。しかし、壁が左右2カ所しかないので、家具の配置が難しいと感じる入居者もいるようです。
縦長タイプはバルコニーに面して間口半分くらいの幅でリビング・ダイニングを奥行深く配置したタイプです。このタイプはバルコニーに面した洋室や和室に通風・採光がしやすく個室を快適に使える、リビング・ダイニングと個室が間仕切りされているので壁が4カ所あり家具を配置しやすいなどのメリットがあると言えます。しかし、ダイニングとキッチンが奥まった位置にあるので、明るさと開放感に欠けると感じる入居者もいるようです。
マンションを選ぶ際に気をつけたいのが、このリビング・ダイニングの広さと形状です。
まず広さですが、リビング・ダイニングの間取りが10畳程度しかないと、ソファセットとダイニングセットの両方を設置するのが難しくなります。両方設置すると、食器棚、リビングボード、テレビ台などの設置スペースに余裕がなくなるからです。
次に形状ですが、仮にリビング・ダイニングの間取りが10畳以上と広さに余裕があっても、間取りの形状が正方形に近いと家具の配置が難しく、こちらもソファセットとダイニングセットの設置が難しくなる可能性があります。
こうした場合、どうすれば良いのでしょうか。どちらかの設置を諦めると生活の快適さは半減するでしょう。それでは「気に入ったマンションだが入居を諦めるか」と思った時にお奨めしたいのが「リビング・ダイニング兼用家具」(以下、兼用家具)です。
マンションにラウンジの雰囲気を醸し出す兼用家具の選び方
兼用家具はリビング・ダイニング向けとして近年人気が高まっているマンション専用家具です。兼用家具を設置すると、ラウンジのような雰囲気が醸し出されることから「ラウンジスタイル」とも呼ばれ、ファッション雑誌やインテリア雑誌などが「ラウンジスタイル特集」を組むなど、新しい生活スタイルやインテリアとしての認知度も高まっています。
また兼用家具と一口に言っても、現在は「ソファ・ベンチスタイル」、「チェアスタイル」、「複合スタイル」などが開発されており、数多くの家具メーカーがリビング・ダイニングの様々な広さと形状に対応した多彩な兼用家具を発売しています。
思わず目移りするほど多彩な兼用家具の中から、自分たちに適した家具を選ぶ基準が「使う目的」と言えます。
ゆったりとくつろぎたいのか、仕事、勉強、家事などでも使うのかなど、その目的により使いやすい家具が違ってきます。兼用家具は基本的に食事だけでなく、くつろぎや仕事、勉強、家事などでの使用も目的にしています。
そこで、くつろぐ時はソファや椅子の背に寄り掛かり、足を少し前に出せるぐらいの長さが使いやすいと言われています。また、ソファ・椅子座面の高さは通常の椅子より低めの380mm前後、テーブル天板の高さは650mm前後が使いやすいと言われています。座面と天板の高さは低くなるほどくつろぎ度が高くなるとも言われています。
一方、仕事、勉強、家事などに使いたい人の場合は、座面や天板が前記より高めの家具が使いやすいでしょう。
都市部の分譲マンションの専有面積は60平米台と70平米台が中心です。この面積で2LDKや3LDKの間取りだと、リビング・ダイニングに十分な広さが取れないかも知れません。
そんな時こそ兼用家具の出番と言えます。気に入ったマンションの空間を有効活用し、快適なマンションライフを楽しめるのではないでしょうか。