家を売るための流れや必要な費用は?できるだけ高く売るためのコツを紹介

先読み!この記事の結論
- 家を売るメリットやどんな場合売った方がいいのか紹介
- 家を売る際、不動産会社選びが重要
- 状況別、家を売る際に注意すべきことを解説
こんな悩みの人にピッタリ
- 家を売りたいと思っているけれど何から手をつけていいか分からない人
- 家を売った方がいいのか、やめておいた方がいいのか迷っている人
目次
これから家を売却する事を検討している人の中には、売りたいけれども、売るべきかどうかを悩んでいる方も少なくないでしょう。この記事では家を売った方が良いケースや売却の流れなどをまとめてご紹介していきます。
家を売ったほうがいいケースとは?
今お住まいの家や相続した家など、家を売った方が良いケースにはさまざまなものがあります。例えば、家の傷みが激しい場合やローンが残っており支払いが負担になっている場合などが挙げられます。
まず家を売るメリットをご紹介します。
家を売るメリット
家を売るメリットにはまとまったお金が入ること、節約につながること、などが挙げられます。
・まとまったお金が入る
家を売る最大のメリットは、現金化できまとまったお金が入ることです。
相続した家など、住んでいない物件であれば、現金化でき資産運用に充てることも可能です。たとえば、所有している不動産のローンの残債を繰り上げ返済したり、入ってきたお金を新しい不動産購入に充てることもできるでしょう。
・節約できる
不動産を所有していると多額の税金がかかってきますが、売却することで税金を減額できます。たとえば、固定資産税や都市計画税の軽減につながります。
また、火災保険料や地震保険料を支払いが不要になります。
家を売ったほうがいい場合
家を売った方がいい場合とは劣化が激しい時や家のローンが負担になっている時です。
・劣化が激しい時
空き家になっている家は売ることをおすすめします。
人が住んでいないと手入れが行き届かず劣化が激しくなるため、放置しているなら売却した方がリスク軽減につながるからです。日本は空き家問題が深刻化しており、さまざまな社会問題となっています。たとえば、古くなった家の敷地に野良犬や不審者などが勝手に入り、近隣住民の迷惑になったり、災害時に倒壊の危険性があったりなど問題になっています。
・ローンが残っている場合
最も家を売るのがおすすめなケースは、ローンの残債があり支払いが負担になっているケースです。このような場合、納得できる価格で売却できれば、ローンの負担から解放されるメリットがあります。
家を売るための大まかな流れと期間
一般的に家を売るためにかかる期間は3~11カ月程度だと言われていますが、築年数や条件、居住年数などによって差があり、中には1年以上かかっても売却できないケースもあるようです。
次に、売却までの流れについて見てみましょう。
1.相場を調べる
まず、ご自身で所有する家がどのくらいの相場か調べてみましょう。
2.購入者を探す
次に、購入者探しを行います。
ご自身で購入してくれそうな方を探すか、不動産会社に探してもらうかのどちらかです。
ほとんどの場合、不動産会社に依頼することになります。
3.価格交渉後契約
購入希望者が現れたら、価格交渉を行い契約となります。不動産会社に依頼した場合、これらを不動産会社の担当者がすすめてくれるので自分で行う必要はありません。ただ、当然ですが不動産仲介手数料がかかります
家の売却相場を知るには?
では、家の売却価格を知るにはどうすればいいのでしょうか?また、売却価格を知っておくことの重要性や売却相場の傾向についても理解しておきましょう。
売却相場を理解することの重要性
不動産には定価がなく、それぞれ特徴が違っており最終的な売却価格は価格交渉で決まるため、一概にいくらとは言えません。ただ、相場というものがあり、相場を知っておかないと、安く売却し損をしたり、高くしすぎて売れなかったり…などのリスクが生じます。
家の売却相場の傾向
一般的に家の売却相場は立地や築年数などによって差が出ます。そのため、立地や築年数などをしっかりと確認することが重要です。
広さや状態より、家を売る時に大きく影響するのが築年数で、築5年で80%程度、築10年で75%、築20年で半額程度まで下がってしまいます。一般的に木造一戸建ての耐用年数は22年となっており、20年を過ぎると建物自体に価値はほぼないと考えていいでしょう。
家の売却相場を調べる方法
では、家の売却相場を調べるにはどうすればいいのでしょうか?自分自身で相場を調べるには最も信頼性の高い検索ツールを使うべきです。
売却したい物件に似た物件の相場を知れば、おおよその相場が分かるはずです。
レインズ・マーケットの情報提供サイトなら必要な事項を入力するだけで、実際の不動産成約価格に準じた参考売却価格を調べることができます。
家を売る際に発生する費用
家を売る際、さまざまな費用がかかってきます。
たとえば、仲介手数料や税金、登記費用などです。
家を売る際の費用や税金
・仲介手数料
・登記費用
・引越し費用
・印紙税、登録免許税などの税金
・測量費、解体費
・廃棄物処分費用
などです。
費用や税金を抑えるコツ
では、上の費用を抑えるコツはあるのでしょうか?
・所得税の特別控除を活用する
不動産を売却すると譲渡所得に税金がかかります。ここで、3,000万円の特別控除を利用すると、所得税や住民税を軽減できます。税務知識に長けている不動産会社に依頼をすることで家を売却する際にかかるコストを低く抑えることがしできるでしょう。
・10年超所有軽減税率の特例を活用する
また、10年を超えて家を保有した場合には長期譲渡所得の軽減税率を利用するのも手です。この特例を適用することで居住用財産の税率を下げることが出来ます。具体的には、課税譲渡所得が6,000万円以下の部分にかかる税率が14.21%まで下がります。適用前では20.315%が課税される事を考えると、大きく軽減することが出来ます。
家を売る際に必要な書類など
次に、家を売る時に必要な書類などについてご紹介します。
不動産会社に提出する書類などは次のとおりです。
・物件購入時の売買契約書
・物件の図面
・設備の仕様書
・本人確認書類
・印鑑証明書
・登記簿謄本または登記事項証明書
・物件購入時の重要事項説明書
・登記済権利証または登記識別情報
・土地測量図・境界確認書
・固定資産税納税通知書および固定資産税評価証明書
・建築確認済証および検査済証
家を売る場合には上記の書類を事前に準備することをおすすめします。
家の査定の仕組み
家を売ると決めたら、次は査定に移りましょう。不動産査定とは依頼された不動産が売却できそうな価格を不動産会社に見積もってもらうことです。ほとんどの場合、無料で行われます。
それでは家の査定の仕組みを解説していきます。
家の査定方法
この不動産査定には次の2つの方法があります。
・机上査定
まず、机上査定とは事前の聞き取りなどを参考に価格を計算するものです。
路線価や立地条件、周りの似たような物件の情報などを元に算出します。
おおよその金額が知りたい場合はこの机上査定がおすすめです。
・訪問査定
もう一つの方法は訪問査定です。
実際に不動産会社が不動産の現地調査を行って価格を決定するものです。
訪問査定はデータだけでは読み取れない不動産の傷や劣化、ご近所の様子なども含め、算出することもあります。
査定でチェックされるポイント
このように、不動産査定には2つの方法がありますが、査定でチェックされるポイントにはどんなものがあるのでしょうか?
・法令面や権利面でトラブルがないか
売却したい物件の土地について、所有権や賃借権、使用権などの権利問題がないか、建ぺい率や容積率、建物の高さ制限や土地区画整理区域などの制限がないかどうかなどをチェックします。
また、建物については建築経過年数や構造、間取り、向きや境界なども確認していきます。
・周辺物件の価格など相場はいくらか
さらに、周辺の物件の取引価格や売り出し価格など、相場がどのくらいかについてもチェックします。
信頼できる不動産会社の探し方
家を売る際、不動産会社選びが重要となり、不動産会社選びに失敗すると思った以上に安く売らなければならなくなったりと後悔することになります。
不動産会社選びの重要性
家を売りたい時、より高く売るためには物件の内容や時期も重要ですが、不動産会社選びも同じくらい重要と考えましょう。
また、不動産会社の担当がどんな人かによっても決まると言っていいでしょう。
ほとんどの方は不動産会社を選ぶ時、査定額で決めてしまうと思いますが、実際はそうではなく、不動産会社の販売力が重要なカギとなってきます。
不動産会社の探し方
不動産会社を選ぶ際、すぐに決めてしまわず複数を比較検討して決めましょう。家を購入してくれる方を探すのも価格交渉を行うのも自分ではなく不動産会社です。いくつかの不動産会社を比較した上で、担当者の対応がいい、親身になって相談に乗ってくれるなど、最もいいと思ったところに決めましょう。
不動産会社を選ぶコツ
不動産会社と一言で言っても無数の会社が存在するのでどの会社を選べばいいのか迷う方もいらっしゃるでしょう。
そんな時は複数の会社を一度に選択して、同じ条件で査定を頼んでみることも一つの手です。
レスポンスの早さや内覧申し込みの数など、差が出てくるはずです。
また、契約する前に不動産会社の評判や契約実績などを調べておくことも大切です。ウェブサイトなども事前にチェックしましょう。
家を売る際の注意点
家を売る際に注意しておきたいことはさまざまで、状況によっても変わってきます。
家を売ると一口に言っても、通常の不動産売却もあれば、任意売却、買い取りなどがあります。
すぐに売却したい場合は価格は低くなりやすいものの、短期間で確実に売ることのできる買い取りを利用するのも手です。また、住宅ローンが払えなくなって仕方なく売却する場合は任意売却という方法もあります。
さまざまな売却方法があることを理解しておきましょう。
【状況別】家を売る際に意識すべきこと
先述したように、家を売るといってもケースによって状況が違っていると思います。ここでは状況別の注意点をご紹介します。
住み替えの場合
まず、家を売って別のところへ住み替える場合、売却を優先すると仮住まいが必要となります。
仮住まいにかかるコストが発生することを知っておかなければなりません。
一般的に仮住まいは賃貸になると思いますが、主に次のような費用がかかることを知っておきましょう。
・敷金
・礼金
・引越し費用
・仲介手数料
多くの場合、敷金礼金はそれぞれ家賃の1カ月分程度で家賃も1~2カ月分前払いとなることも考えられるため資金を用意しておく事をおすすめします。
相続した家を売りたい場合
では、親族から相続した家を売りたい場合の注意点はどのようなものなのでしょうか?
不動産の所有者が亡くなった場合、遺言書がない場合は法定相続人に所有権が移ります。
ただ、亡くなった方から名義変更する場合は登記簿のデータを変える必要があることを知っておきましょう。
また、相続した家を売却する場合、譲渡所得の計算をする際に、相続税の取得費加算の特例というものがあり、相続税の申告期限から3年以内に売る場合に適用されます。
これを利用することで土地を売った時の経費として相続税を認めてもらうことができるためぜひ利用するといいでしょう。
住宅ローンが残っている家を売りたい場合
住宅ローンがまだ残っているけれど家を売りたい場合には注意点は1つがあります。それは家を売却した時に、ローンを完済して抵当権を抹消しなければ家を売る事が出来ないという事です。
つまり、家を購入者に引き渡すまでに残債を全て支払っていないといけないのです。家を売ったお金をローンの残債に充てる場合はローンの残債より高い価格で家を売らなければなりません。
いかに高く売るかがカギとなってくるため、不動産会社選びが重要なポイントとなるわけです。
住んでいる家を売りたい場合
では、現在も家に住んでいるけれど売りたい場合はどのようなことに注意すればいいのでしょうか?
住みながら家を売る時の最大のポイントは内覧だと言えるでしょう。住んでいる家の中を購入希望者が見に来るため、生活感をいかに消すかが大切になってきます。ここでは家の中全体の雰囲気がいいかどうかです。
漠然とした言い方になりますが、いかに不快に感じさせないかということです。家に住みながら売るとなれば、どうしても住んでいる人の生活感が出てしまうのは当然です。
不用品を捨てたり、完璧に掃除するのは難しいとはいえ、いかに生活感を消しいい雰囲気を出せるかが気に入ってもらえるかどうかのポイントになります。
まとめ
家を売るメリットや売却までの流れ、不動産業者の選び方など、家を売るために知っておきたいさまざまな情報をご紹介しました。しっかりと取引の流れや相場を知っておくことで不動産会社を賢く選ぶことができます。
家を売る際にはここでご紹介したことを参考にしていただき、少しでも高く売却できるよう役立ててください。