高齢になってからのリフォームとは?

目次
マンション購入の際、おさえておきたいポイントの一つが、「自分が高齢になっても安心して暮らせる住環境かどうか」という点です。今回は内閣府の「平成22年度高齢者の住宅と生活環境に関する意識調査結果(全体版)」(調査対象:全国の60歳以上の男女3,000名)をもとに、高齢になってからの生活について考えてみたいと思います。
約4割の高齢者が過去5年間にリフォームを経験
まず、「身体が虚弱化したときに住まいをどのようにしたいと思うか」という質問に対しては、以下のような回答結果が出ました。
虚弱化したときの居住形態(複数回答可)
[1] 現在の住居に、とくに改造などはせずそのまま住み続けたい(37.1%)
[2] 現在の住宅を改造し、住みやすくする(26.7%)
[3] 介護を受けられる特別養護老人ホームなどの施設に入居する(19.0%)
[4] 介護を受けられる有料老人ホームなどの施設に入居する(9.7%)
[5] わからない(9.2%)
[6] その他(2.5%)
[7] 無回答(0.5%)
最も回答数が多かったのは、「現在の住居に、とくに改造などはせずそのまま住み続けたい」で、できる限り住み慣れた環境で生活を続けたいという心理が垣間見えます。
一方、過去5年間にリフォームをした人の割合は41.0%に上り、そのきっかけとして76.1%が「日常生活上で自ら必要性を感じて」と回答しています。このことから、高齢者は心理的に住環境の変化は避けたいと思う反面、実生活での必要に迫られてリフォームを決断するケースが多いことが見てとれます。
高齢者のリフォームとは、安全・安心。高齢者のリフォームとは
実際のリフォームでは、具体的にどのような工事を行っているのでしょうか。詳細なリフォーム内容を見ていくと、「手すりの設置」(9.3%)、「火災・ガス漏れ、漏電などの自動警報・通報装置の取り付け」(8.5%)、「浴槽を入りやすいものに取替え」(7.9%)、「台所のコンロを安全で使いやすいものに取替え」(6.1%)などが挙げられており、事故防止のための安全策として工事を行っているケースが多いことがうかがわれます。
つまり高齢になったときの生活を考えた場合、マンション購入時に物件がどこまでリフォームが可能かをチェックしておくことが非常に重要です。「リフォームできること」と「できないこと」の詳細は、中古マンション購入&リフォームの基礎知識・リフォーム編にまとめられていますので、こちらも参考にしてみてください。