住まい
 
その他

マンションの住人以外も利用可能?マンションの公開空地と提供公園について

公開日:2018-07-27 00:00:00.0
規模の大きなマンションには、建物に隣接した場所に公園が整備されている場合や、マンションの敷地内に遊歩道が設けられている場合があります。これらは「公開空地」「提供公園」と呼ばれ、大規模なマンションを建てる際に、同時に整備されたものです。
 
公開空地や提供公園は、マンションの住人以外も利用できる公共スペースです。今回は、この公開空地と提供公園の違いをご紹介します。
 

公開空地、提供公園とは

公開空地も提供公園も、マンションの建設費の一部で整備されたものですが、その成り立ちには違いがあります。
 
《公開空地》
公開空地とは建築基準法の「総合設計制度」により整備された遊歩道や広場のことで、マンションの私有地を指します。
総合設計制度とは、一般の方が自由に通行または利用できる区域を作ることにより、マンションの容積率や高さ制限の緩和が受けられる制度のことです。マンションの敷地内に公開空地を作れば、より大きなマンションを建設できます。
建設戸数を増やすことができるため、大規模なマンションを建設する際は積極的にこの総合設計制度が活用されています。
 
なお、高層ビル街でよく見られる、植栽やベンチなどが整備された広場も、総合設計制度による公開空地であることが一般的です。
 
《提供公園》
提供公園とは、「開発許可制度」の条例に基づいて整備された、マンション内にある公園のことです。マンションが完成した後に、マンション内の公園を地方自治体に無償譲渡するため、「提供公園」と言います。
一定規模以上のマンションを開発する場合は、都市計画法に基づく「開発許可制度」の条例に従わなければなりません。開発許可制度には、敷地の何割かは公園にする必要がある、などの定めがあります。
 
公開空地と提供公園は誰でも利用できる
公開空地も提供公園も、オープンスペースとして作られているため、マンションの住人以外でも利用することができます。
マンションに住んでいない子どもたちが公園で遊ぶことや、近隣住民がマンションの遊歩道を抜け道として利用することはいけないことではないか、と誤解される場合もありますが、全く問題はありません。
 
公開空地と提供公園のメリットとデメリット
公開空地や提供公園が整備されていると、マンションの居住環境や景観が良好になり、物件価値が高まる可能性があります。マンションの分譲時に、これらのメリットが強調されている場合もあるでしょう。
 
ただし、公開空地や提供公園は、面積の割合は条例で定められていますが、位置や形状までは厳密に規定されていないケースが一般的です。マンションによっては、住人が活用しにくい位置に公開空地や提供公園が設置されていることもあります。
公開空地や提供公園が設置されているマンションを購入する際は、できるだけ現地を下見し、公開空地・提供公園の位置や形状について確認することをおすすめします。
 

公開空地と提供公園の維持管理の違い

《公開空地の維持管理》
公開空地はマンションの私有地のため、固定資産税が発生し、維持管理もマンションの責任で行います。そのため、利用時間や、ボール遊び禁止などのルールをマンションの管理組合が定めることが可能です。
 
《提供公園の維持管理》
提供公園はマンションの建設後に地方自治体に無償で譲渡されるため、整備費用や土地代が損だと思うかもしれません。
しかし、マンションの管理組合にとっては、固定資産税や維持管理コストがかからないというメリットがあります。
公園を維持するための遊具の点検や交換、樹木の手入れなどの維持管理費は自治体の負担になるとともに、利用ルールも自治体が定めます。
 

おわりに

今回は、マンションの公開空地と提供公園についてご紹介しました。
公開空地と提供公園は、住人以外の方でも利用できるオープンスペースという点は同じですが、基となる法律や維持管理方法は異なります。
購入を検討しているマンションの敷地内や隣接地に公園や遊歩道がある場合は、それが公開空地なのか提供公園なのか確認しておきましょう。

売却相場

お所有のマンションが現在どのぐらいで売却できそうか、実際に販売されている物件の販売価格より相場を調べることが出来ます。

販売事例検索

本社インフォメーションデスク

0120-988-264

受付時間 10:00AM〜6:30PM
年中無休(年末年始を除く)

キャンペーン・サービス