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人気が高い対面式キッチンのデメリットも昔話に

公開日:2015-09-30 00:00:00.0

目次

多くの住宅設備メーカーから多彩な種類のシステムキッチンが発売されています。その中で断トツの人気を誇っているのが「対面式キッチン」です。一方で「対面式キッチンは導入してみて初めて分かるデメリットがある」ともいわれています。しかし、そのデメリットもどうやら昔話になりつつあるようです。



システムキッチンとは


マンションなどは従来、台所、食堂、居間は別々の部屋でしたが、今ではすべてが一部屋になったLDKが一般的になりました。その結果、特にマンションでは調理台、流し台などのキッチンユニットをシステム化した「システムキッチン」が暮らしの中で大きな役割を占めるようになり、多彩なニーズに応えようとバリエーションも豊富になっています。


システムキッチンには、基本的にオープン型、セミオープン型(対面式キッチン)、クローズド型の3タイプがあります。具体的には以下のようなものです。


●オープン型

ダイニングやリビングと同一空間にシステムキッチンを配置するタイプです。

調理する人と家族が同じ場所で過ごし、誰もが気軽にキッチンに入って調理を手伝うことができるなど、コミュニケーション重視の造りになっています。調理から配膳への家事動線が短いため、調理する人にとっては動きやすくキッチン空間も広々としているのがメリットです。しかし、キッチンとLDを遮るものがないので、調理中のキッチンの散らかしが目につきやすく、音、臭い、煙などがLDにそのまま流れやすいというデメリットがあります。


●セミオープン型

キッチンとLDの一体化を保ちながら、垂れ壁などでキッチンとLDの一部分を遮るタイプです。マンション居住者の間で断トツの人気を誇っている対面式キッチンが代表的なバリエーションです。

調理中のキッチンの食材などが散らかっているのをある程度隠せて、音、臭い、煙などもある程度は遮断でき、さらに調理する人が孤立することもないので、調理中も家族とコミュニケーションしやすいのがメリットです。しかし、垂れ壁などでキッチンとLDを間仕切りするため家事動線が長くなる、キッチンに外光が届きにくいなどのデメリットがあります。


●クローズド型

LDとは別にキッチンだけが独立しているタイプです。

調理をしているところや散らかしたキッチンを家族に見られたくないという人や、落ち着いて調理をしたい人に向いたタイプといえます。しかし調理をする人が孤立する、家事動線が長くなるなどのデメリットがあります。

またシステムキッチンには流し台、調理台、コンロなどのキッチンユニットをどのように配置するかでI型、L型、アイランド型、Ⅱ型(並列型)、U型(コの字型)と5種類の基本レイアウトがあります。



システムキッチン選びのポイント


システムキッチンは基本タイプと基本レイアウトの組合せのバリエーションが豊富になった半面、「どのシステムキッチンを選べば」と戸惑う消費者も少なくないようです。


では、どうすれば最適なシステムキッチンを選ぶことができるのでしょうか。


そのヒントとなるのが「レイアウトの検討」です。


具体的には、LDK全体の空間を基点に、空間の広さはもちろんLDへの家事動線や家族との距離感 、窓から見える景色など毎日の生活を想定しながらシステムキッチンのレイアウトを検討するとよいでしょう。


レイアウトが決まればおのずとシステムキッチンの間口寸法も明確になり、どのタイプのシステムキッチンにするか商品も絞り込めます。後は予算と相談しながら収納、扉・カウンター材、水洗金具などを選べば満足度の高いシステムキッチンが選べるでしょう。


最近のシステムキッチンは手入れや掃除がしやすく、しかも収納に工夫が凝らされている製品が多くなっています。


例えば、キッチンユニットの隙間をなくすことで汚れが溜まりにくく掃除がしやすい調理台、不要な溝や凹凸をなくして拭き掃除を楽にした換気扇やレンジフード、表面加工の工夫で汚れを落としやすくしたキッチンパネル、手入れが楽な加熱調理器具などです。


また、引き出し収納が主流のフロアキャビネットは空間をより有効活用でき、調理器具などが出し入れしやすいような工夫が凝らされています。例えば計量カップ、おろし金など小物調理器具の出し入れがしやすい小物専用の収納パーツ、鍋やフライパンなど大型調理器具をしまいやすい深さのある引き出し収納などです。ミキサー、フードプロセッサなどの電動調理器具や食器、保存食などの収納に適した壁収納など、最近では周辺収納もとても充実しています。

ショールームなどではレイアウトを検討しやすいようにシミュレーションモデルなども用意されているので、アドバイザーと相談しながら、システムキッチンを選ぶのも賢い方法です。



対面式キッチンのデメリットを改善した製品も続々


システムキッチンの中では対面式キッチンの人気が断トツですが、そのレイアウトにもさまざまなバリエーションがあります。


基本的にはシステムキッチンをリビングと仕切り、キッチンとダイニングを一体化させるような半独立型のレイアウトと、システムキッチンをダイニングとリビングに対面させる半開放型のレイアウトに分けられます。その中間型として、対面式キッチンのユニットを造作壁と組み合わせ、ダイニング側と適度に仕切るタイプ、造作壁を設けずにユニットを設置するアイランド型などもあります。


造作壁を設けるタイプなら壁の設け方によってフルオープンにもセミオープンにもできます。また吊戸棚を設けるのか、対面部分にカウンターを設けるのかなど、レイアウトの柔軟性が増しています。


最近は、対面式キッチンのデメリットといわれている調理の音や臭いを改善したシステムキッチンも続々と発売されています。


例えば、音に関しては流し台に響く洗い水の音を弱くする静音設計のシンクが一般的になってきています。静かな運転音で排煙する静音設計の換気扇やレンジフードも増えています。


調理の臭いも臭気成分を分解する素材を採用したキッチンパネルや扉材が発売されています。ゴミの臭いは家庭用電気生ごみ処理機などを設置すれば気にならなくなるでしょう。


さまざまな対面式キッチンをショールームなどで体感すれば、最適なシステムキッチンを見つけることができるでしょう。暮らしの中での役割が大きいからこそ、システムキッチンもまた日進月歩しています。

編集監修者情報
編集監修者
株式会社大京穴吹不動産
所在地
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-18 オリックス千駄ヶ谷ビル
設立年月
1988年12月
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