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職住近接で見る、都内の中古マンション動向

公開日:2014-07-01 00:00:00.0

目次

東京都の中古マンション流通数に、ちょっとした動きがみられています。東京カンテイの都府県別中古マンション行政区別流通事例数シェアランキング(2014年5月7日)によると、それまでランキングのトップ10に入ることのなかった足立区が2012年から二年連続で9位となっています。ランキングの常連である、世田谷区・港区・大田区・新宿区といった都心部の西側が上位を占め、また2000年以降湾岸エリアのタワーマンションが次々に建設された江東区がランクインされる中、足立区はなぜランクインしているのでしょうか。



進む再開発と鉄道7路線が乗り入れるアクセスの良さ


今回ランクインした足立区は、現在再開発が進んでいるエリアです。ここ数年で北千住・南千住・西新井の各駅で再開発が進み、計画的に整備された美しい街並みと、古くからの下町情緒のある街並みが共存する、住みやすい街へと変貌を遂げつつあります。再開発によって敷地が確保されたことによる大規模開発も行われ、設備の整った大型マンションが多く建設されています。そのため、人口も2008年以降は大幅な増加をたどっており、2013年には23,472人の増加となっています(足立区役所HP「数字でみる足立」より)。また、千住大橋駅そばの隅田川沿いでは、「にぎわい」「緑」「水辺」をテーマにした開発が現在進行中となっています。


アクセスの面では、JR常磐線、東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)、京成本線、東京メトロ日比谷線、千代田線、つくばエクスプレスが乗り入れ、2008年には日暮里・舎人ライナーが開通し、さらに便利な状況となってきました。複数路線の利用が可能となり、都心部へのアクセスも大手町まで20分程度と、大変便利な立地です。都心回帰の傾向と、震災後の職住近接のニーズの高まりもあり、アクセスの良さの重要度は高まっています。さらに、この利便性でありながらも求めやすい価格帯が、足立区の好調へ繋がっていると推測されます。



再開発によって便利に、そして教育環境の充実したエリアへ


新規路線の開通により、足立区はより便利に、商業施設も充実したエリアへと変貌しています。さらに、5校の大学誘致を実現させ、教育環境の充実、文化・芸術の振興と地元産業を活性化させる取り組みを進めています。子育て支援活動も積極的で、「まちそのものが"子どもたちの未来を支える教育の場"になる」ことを目指した区と大学の連携事業も始まりました。※1こうした動きによって人口の流入も増加し、街の活気や住環境の充実へとつながっているようです。


今後も都心回帰と職住近接を重視する傾向は続くと思われます。しかし、世田谷区や港区など、都内西側のマンションの価格帯は相場が高い上、さらに上昇傾向にあります。そのような中、従来は職場から遠くて検討されなかった地域でも、新規路線の開通などにより、職住近接が実現できるようになっています。このようなエリアにおける手の届く価格帯のマンションへのニーズは、足立区に限らず今後も高まっていくでしょう。



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※1:『まちの未来を拓く「大学誘致」プロジェクト【足立区】』より

編集監修者情報
編集監修者
株式会社大京穴吹不動産
所在地
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-18 オリックス千駄ヶ谷ビル
設立年月
1988年12月
問い合わせ先
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