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これからさらに土地の価格が上昇?2017年前半の東京都地価相場情報

公開日:2017-07-31 00:00:00.0
日本の地価は1980年代のバブルで大きく上昇した後、その反動で長く下落するなど、大きな浮き沈みを経験してきました。現在は上昇傾向にある東京の地価ですが、これからさらに土地の価格が上昇する可能性はあるのでしょうか?
今回は、2017年の東京都時価相場情報をもとに、今後の傾向を考えてみましょう。

 
東京の地価が上昇してきた要因 

2012年末の安倍内閣誕生による「アベノミクス」効果での株高や、都心マンション・アパートへの高齢者の移り住みなど、さまざまな好影響を受けて東京都心部の地価は上昇が続いています。その中でも下記の3点は地価上昇に大きな影響を与えたと考えられます。

 
【1】外国人観光客の「爆買い」

2015年に流行語大賞になった「爆買い」は、その買い物需要が日本経済に与える影響の大きさから社会現象となりました。日本政府観光局(JNTO)調べによると、外国人観光客は2016年に2,400万人を超え、2017年は3,000万人にも迫る勢いとなっています。
 
例えば、日本で最も地価の高い銀座は外国人観光客に人気で、ここ数年特に影響を受けやすい地域の1つでした。買い物客が集まるこの地域に出店を希望する企業も多く、路面店物件を中心に、地価上昇に影響を与えたのです。
 
実際に、国土交通省の2017年公示地価を見ると、地価最高額は中央区銀座4丁目にある楽器店の5,050万円/平方メートルでした。昨年比25.9%上昇で、11年連続の最高額となっています。

 
【2】訪日客増加に伴う、ホテル建設需要

東京都心部の地価上昇にさらなる拍車を掛けているとされるのが、ホテル建設ラッシュに伴う土地の需要増加です。外国人観光客が増えたことによる影響といえるでしょう。
企業が土地を売却する際はホテル業者が高額で入札するため、相対取引ではなく競争入札を行うケースが目立つようになってきました。駅前などの好立地は特に需要が多く、不動産会社を差し置いてホテル業者が超高値で落札することも増えてきたのです。
これらは、都心の地価が高騰する要因の1つとなっています。

 
【3】堅調なオフィス需要の伸び

地域によってはテナントが入らず空室があるオフィスビルも多い中、都内のオフィス需要は上昇傾向にあり、周辺地価の上昇につながっています。
再開発に伴う新規賃貸の増加やオフィス移転需要によって、オフィスの空室率は低下傾向にあるほか、優良希少物件を中心に都内オフィスビルの賃料水準は徐々に上昇しています。
そのため、例えば東京駅丸の内口周辺地区の地価は2017年の時点で2320万円/平方メートルと、高い地価水準となっています。

 
東京の今後の地価相場について

《2017年後半の地価相場》

2017年の土地の価格は、上昇が続くのではないかと考えられます。
外国人観光客が今後も増えていくことが予想され、都内のホテル建設需要は当面続くと考えられるほか、オフィス賃貸や不動産投資の需要も継続が見込まれるためです。
 
一般社団法人日本不動産研究所が発表している「第152回 市街地価格指数(平成29年3月末現在)」を見ると、東京都の地価は全用途平均で前期比1.1%上昇となっており、同調査の過去数回からも上昇傾向が続いています。
これらのことから、地価の上昇は2017年後半も続くといえるでしょう。

 
《2018年以降の地価相場》

一方で、日本の経済に大きな影響を与えた「爆買い」は、ECサイトの拡大や諸外国の政策、旅行目的の変化などにより減少し始めています。また、海外の不動産投資家によって購入された都内の物件が、今後一気に売却される可能性も懸念されます。
 
2018年以降に東京都地価相場が下降するリスクは低いとはいえませんが、国内の相続税対策やインカムゲインを狙う海外投資家などによって、さらなる上昇が期待できるという見方も多いのが現状です。今後の動向には特に注目しておく必要があるでしょう。

 
おわりに

アメリカでは2017年度中に3度の利上げを行うというFRB(連邦準備制度理事会)からの示唆があり、今後、金利の上昇が予想されています。アメリカ経済に大きな影響を受ける日本は、少し遅れて利上げとなることも考えられ、その場合、現在の不動産需要も大きく変わってくることでしょう。
現在の日本はマイナス金利下にありますが、2017年後半以降はその金利も上昇する可能性があります。本記事を参考に、ぜひ今後の動向に注目してみてください。


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