東京再開発の最重要地点 品川駅周辺はどう変わる?

目次
品川駅が注目を集める理由とは?
株式会社リクルート住まいカンパニーが発表した「2014年版不動産のプロがおススメする街ランキング」によれば「関東1都4県中、もっとも値上がりしそうな街」として品川が1位に選ばれています。これは住宅業務経験者(プロフェッショナル)504名を対象にしたWebアンケートの結果で、品川駅が1位に選ばれた理由としては
・新駅ができるから
・交通アクセスの整備・向上
・リニア新幹線の駅ができるから
・国際化
など「目の付け所がさすがプロ」という回答が並んでいます。
「新駅」について
JR品川駅と田町駅の間に、山手線・京浜東北線の新駅ができるというニュースをご存じの方は多いでしょう。しかし、その新駅が「なぜ」新設され、「どのような役割を」期待されているのかはご存じない方が多いのでしょうか。
新駅は品川駅からわずか900メートルほど北に建設される予定です。山手線・京浜東北線だけの運行を考えるなら、この新駅にそれほどのメリットはないかもしれません。しかしこの地点はちょうど都営地下鉄・京浜急行電鉄泉岳寺駅の直近にあたります。
新駅は13ヘクタールにも及ぶ品川車両基地跡地に建設されるのですが、この跡地は泉岳寺駅とも隣接しています。このため、品川駅、新駅、そして泉岳寺駅をデッキでつなげ、ひとつの街として再開発しようというのが東京都の狙いです。
JR東日本は新駅を「新駅とまちが一体となった象徴的なにぎわい空間」と表現していますが、周辺にはオフィスや商業施設による高層ビル、マンションなどが建設される予定になっています。
東京オリンピック、そしてリニア開業に向けた交通網拠点
この大規模再開発で目を向けるべきは、「東京オリンピックだけでなく、その先のリニア新幹線開業までを見据えた長期的な計画」であるという点です。
新駅自体は東京オリンピック開催に間に合わせるよう暫定的に開業される見込みですが、一連の再開発計画の完成は2027年に開業が予定されているリニア新幹線の開通に焦点があてられています。
つまり、プロが「今後品川がもっとも値上がりしそうな街」だと見ている理由は、東京オリンピック景気をあてにした短期的なものではなく、さらにその先の日本の成長を見据えた長期的な計画によるものだからなのです。
日本の成長をけん引する国際交流拠点へ
リニア新幹線の始発駅であり、国際化が進む羽田空港へのアクセスにも優れた品川。これから国際都市化が進むであろう東京の国際交流拠点として、品川はその重要度をさらに高めようとしています。
「不動産を購入したいが、東京オリンピック以後の資産価値が下がらないか不安だ」という方は、ぜひ品川エリアに注目してみてください。