マンションの売り時はいつ?築年数や経済情勢からタイミングを見極めるコツ

先読み!この記事の結論
- マンション市場の動向を紹介
- 中古マンションの売り時を見極めるポイントを紹介
- マンション売却で失敗しないコツを紹介
こんな悩みの人にピッタリ
- マンションの売却を考えている
- マンションの売り時について悩んでいる
目次
近年のマンション市場の動向は?
マンションの売却を考えている方にとって、気になるのはやはり「売り時」でしょう。近年では新型コロナウイルスの影響により、市場全体に変化がありました。
コロナ後のマンション市場について
コロナ後のマンション市場においても予測はつけ難く、まだまだウイルスの影響が続くことも懸念されています。ただし、現在では中古マンションは希望する価格で売却しやすい可能性もあるのです。
その理由としては、以下のようなことが挙げられます。
・収入面の不安によって中古マンションの人気が高まる
新型コロナウイルスの影響を受け、収入に不安を覚える方が増加しました。今後も景気は低迷することが予測され、新築ではなく中古のマンション購入を考える方が増加することが予想されます。そのため、中古マンションの売却においても希望通りの価格で売却できる可能性があるのです。
・郊外や地方の中古マンションが再評価される可能性がある
新型コロナウイルスの影響により、在宅ワークを推進する企業が増加しています。そのため、都心部などではなく郊外や地方の中古マンションの評価が高まる可能性があるのです。このようなことも、中古マンションを希望価格で売却しやすい要因の一つと言えるでしょう。
・新築マンションの価格が下がっていない
この他にも、新築マンションの価格が下がっていないことも中古マンションを希望価格で売却しやすい理由と言えます。
新築マンションが値下がりしない理由としては、多くの費用を投資していて容易に値下げが行えないことや、値下げをせずに販売する戦略が取られていることなどさまざまなことが挙げられます。
経済的不安を感じる方が多いにもかかわらずこのような状況であるため、新築のマンションではなく中古のマンションの人気が高まることが予想されるのです。そういった面でも、中古マンションを希望価格で売却しやすくなる可能性が高いと言えます。
世界的スポーツイベント後のマンション市場について
世界的スポーツイベント後のマンション市場は、以前までは下落すると考えられていました。なぜなら、これまでの景気は世界的スポーツイベント後には後退していることがあり、マンション市場も下落することが見込まれるからです。
ただし、現状では新型コロナウイルスの影響を受け、マンション市場においても予測ができません。景気の後退が長期化し、市場全体での落ち込みが大きくなればマンション市場にも影響ができます。そのため、注意深く市場を観察する必要があるでしょう。
マンションの売り時で注目すべき点は?
保有しているマンションについて、どのようなタイミングで売却すれば良いのか分からない方もいらっしゃるでしょう。売却価格としても大きいため「できれば失敗したくない」と考える方も多いようです。
そこで、以下ではマンションの売り時で注目すべき点について解説していきます。売り時について悩まれている方は、ぜひ参考にしてみてください。
築年数で見るマンションの売り時
マンションの売却を行う際は、築年数をしっかりおさえる必要があります。売却価格は築年数が経つにつれて下落する場合が多いので、注意しておきましょう。ここでは、築年数と売り時の詳細について3つのパターンを考えていきます。
・築5年未満
築5年未満の物件は新築とそれほど変わらない価格で売買されることも多いです。このような物件は、イメージも良いため高い価格で売却できる可能性もあるでしょう。
また、経済情勢などによっては購入価格よりも高い金額で売却できるケースもあります。もし、今後マンションの売却を予定している場合には、このタイミングで査定を行ってみても良いでしょう。その際に希望価格で取引できるのであれば、売却を検討してみるのも一つの選択肢と言えます。
・築10年未満
築10年未満の中古マンションは中古物件の中では比較的人気がある物件になります。設備の劣化具合や部屋の傷みなどにおいても軽微で、しかも価格も安いことが多いです。そのため、売主さま側からすれば売却しやすく、買主さまにとっても購入を検討しやすいタイミングであると言えるでしょう。
・築10年~15年
これほどの築年数となれば、マンションの価格は大きく下がります。売主さまとしても設備を修繕する必要があり、コストも増えてくる時期です。場合によってはマンション自体を改修工事するケースもあり、買主さま側のイメージも変化するタイミングと言えるでしょう。
築15年を越えれば全体的に老朽化が進み、一般的には「ひと昔前の物件」というイメージになります。
・築20年~30年
築20年~25年経過すればマンション価格は新築時と比較して50%前後となることが多いです。その後は価格の下落も緩やかになりますが、修繕費などのコストが高くなることも多いです。
築30年以上となれば建物としての価値は希薄である場合が多いです。そのため、中古マンションの売却を考えている方は早めの売却を検討する方が良いでしょう。
経済情勢で見るマンションの売り時
経済情勢からもマンションの売り時を知ることができます。
その際は、以下のような視点で売り時をとらえることが可能です。
・新築マンションの相場価格が上昇している
中古マンションの相場と新築マンションの相場は基本的に連動しています。
例えば、新築マンションの値上がりが激しい場合には、価格が高すぎて新築を購入できず、中古マンションの人気が高まることもあります。
そのため、新築マンションの価格が高騰した際などは中古マンションの価格も上がる可能性があるのです。このように、両者の相場は連動しているため、新築マンションの相場価格が高まっている際に売却を検討することも選択肢の一つでしょう。
・中古マンションの相場価格が上昇している
これは当然かもしれませんが、中古マンションの相場価格が上昇している時は売り時の判断材料となります。
過去の取引事例から相場を調べたり、売り出し中のマンションから相場を調査するなど、相場を把握しておきましょう。
もし、中古マンションの価格相場が上がっているようであれば、売却を検討してみてはいかがでしょうか。
・住宅ローン金利が低下している
この他にも、住宅ローンの金利が低下しているタイミングを狙う方法もあります。金利が低いほど利息も少なく、ローンが組みやすいです。そのため、買主さまの立場になれば金利の低い時の方が取引を行いやすいと言えます。
新型コロナウイルスの影響もあり、景気も後退する可能性が高いです。そのため、低金利状態となっている現在においては売り時と言えるかもしれません。
季節で見るマンションの売り時
マンションの売り時を季節で見極めるという方法もあります。これは季節によってどのタイミングで売却するのが有利かをおさえて取引を行うものです。マンション取引は1年の中でも波があり、年度末の2?3月ごろが最も増加します。進学や転勤などでマンション購入が増えるためです。
もし、季節でマンションの売却を見極めるのであれば、売却相場が高くなるこの時期に行うと有利でしょう。取引数が増えている年度末に売却を行うことで、取引を有利に進められる可能性があります。
ただし、売却する際はスケジュールをしっかりおさえることが大切です。スムーズに取引が進んだとしても3カ月以上の期間が掛かるため、計画的に売却を行うようにしましょう。
保有期間で見るマンションの売り時
保有期間も、売り時を考える上で重要な要素です。マンションを売却する際は、保有期間を気にしなければならないケースとそうではないケースがあるため注意が必要になります。
マンション売却によって利益が出れば、所得税と住民税等が掛かることになります。
そして、マンション売却を行う年の1月1日時点における保有期間によってこれらの税率が異なるのです。所得税・住民税を合計した税率はそれぞれ以下のようになっています。
短期譲渡所得(保有期間5年以下):所得税率30%、住民税率9%、復興所得税 所得税×2.1%
長期譲渡所得(保有期間5年超) :所得税率15%、住民税率5%、復興所得税 所得税×2.1 %
このように、保有期間によって税率が違うため、利益が出た際には気を付ける必要があるでしょう。また、投資用マンションやセカンドハウスの売却においては「3,000万円の特別控除」は使用できません。そのこともおさえておきましょう。
大規模修繕の時期にも注意
マンションは周期的に大規模修繕が必要になります。最初の修繕は築12?15年ごろとなっており、その後も10?15年おきに行われることが多いです。
このような修繕を行った後に売却を行えば、有利に取引を進められる可能性が高いでしょう。なぜなら、買主さまからすれば綺麗な状態でマンションを使用でき、大規模な工事もしばらく行われないことが分かっているためです。
けれども、修繕の工事中に売却を行おうとすると内覧の際、共用部が工事中であったりするため、印象が悪くなる場合があるので、注意が必要です。
築年数の古いマンションを売る方法
築年数の古いマンションを売却する場合には、いくつかのポイントをおさえる必要があります。築年数が古ければ注意しなければならないこともあるため、以下のことを理解しておくようにしましょう。
方法
・リフォームは行うか判断する
築年数の古いマンションを保有していれば、リフォームした方が良いと考える方も多いでが、必ずしもそうではありません。なぜなら、築年数の古いマンションを購入される方には「自分の好みに合わせてリフォームしたい」と考える方もいらっしゃるからです。
そのため、むやみにリフォームしてしまうと、売却の機会を逃してしまうこともあります。費用も余計に掛かるため、デメリットが非常に大きいのです。このようなことから、築年数の古いマンションの売却時にはリフォームするかどうかは判断が必要です。
・不動産会社に買い取りしてもらう
どうしても買主さまが見つからない場合には、不動産会社に買い取ってもらう方法もあります。会社によっては中古のマンションを仕入れたいという不動産会社もいるので、買い取りしてもらえる場合もあるでしょう。
ただし、築年数の古いマンションの買い取りは不動産会社側からしてもリスクが存在しています。そのため、場合によっては断られてしまう可能性があることもおさえておきましょう。
マンション売却で失敗しないためのコツ
誰しも「マンション売却で失敗したくない」と思われるでしょう。中古マンションの売却で失敗しないためには、査定をお願いする時期や不動産会社の選定方法が重要です。以下ではそのコツについて解説していきます。
コツ
・不動産会社を慎重に選ぶ
中古マンションの売却で最も重要なのは、信頼できる不動産会社を選ぶことです。軽い気持ちで不動産会社を選んだり、1社しか査定を受けなければ失敗してしまう可能性も高まります。
丁寧に説明を行ってくれたり、戦略を解説してくれるなど、しっかりと信頼できる不動産会社を選択することが大切です。
また、査定では不動産会社によっても売却価格には差が出るため、自分が納得できる価格を出してくれる会社を選ぶようにしましょう。
・不動産会社の査定を早めに受ける
査定を早めに受けることも、マンション売却で失敗しないためのコツです。早めに不動産会社の査定を受け、適したタイミングで売却することが大切になります。
大規模なマンションであれば、同じような部屋は差別化しにくく、買主さまも見つかりにくいことがあります。そのような状況で有利に売却するためには、他の物件が出ていないタイミングで売却するなどの差別化が必要です。
例えば、もし1月頃に売却を希望するのであれば、その半年前である7月頃には査定を受けるのが良いでしょう。できるだけ早めに査定を受けることでこのような調整を行いやすくなります。
このようなことから、マンション売却を行う際は早めの査定を受け、タイミングを検討しましょう。
まとめ
新型コロナウイルスの影響を受けて、マンション市場は今後もどうなるのか予想できない状況にあります。
もし、中古マンションの売却をお考えであれば、上記のことに着目して売り時を見極めることが大切です。
早めに査定を依頼したり、信頼できる不動産会社を見つけることが重要ですので、その点を意識して売却を進めるようにしましょう。