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外国人投資家が「都心マンションの爆買い」に走る理由

公開日:2015-09-11 00:00:00.0

目次

外国人投資家が東京都心のタワーマンションを数戸まとめて買い漁るシーンがテレビで放映されるなど、このところ外国人投資家による「都心マンションの爆買い」が話題になっています。彼らが都心マンションを買いに走っている本当の理由は何でしょうか。



外国人が都心マンションを買い漁る理由


外国人投資家が都心マンションを買い漁る理由を探る上で参考になる話があります。大手不動産仲介会社で外国人投資家の営業を担当しているA氏は、都心マンションへの投資理由を次のように説明します。


「東京の不動産価格は過去20年間値上がりし続けています。カントリーリスクがないなど安全な不動産投資環境も東京の魅力です。私はシンガポール、ロンドン、シドニー、東京と4都市のマンション価格を分析しましたが、東京のマンション価格が最もリーズナブルでした。これも私が東京のマンションに投資を薦める理由です」


この話からも推察できるように、外国人投資家が都心マンションを買い漁っている理由の1つは、世界主要都市の中で「東京のマンションは割安で、しかも投資利回りが高い」という経営学的な理由にあるようです。


実際、日本不動産研究所の発表によれば、2015年4月1日現在の東京都区部の新築分譲マンション平均価格は、国際的な主要都市の中でもマンション価格が最も高い香港の半額以下の水準になっています。


しかし「価格が割安、投資利回りが良い」という経営学的理由だけで、外国人投資家たちが都心マンションに殺到するとは思えません。その背景には、都心マンションの先高観を踏まえた投資判断があるものと見られています。


この先高観の根拠が「2020年の東京五輪開催」(不動産業界関係者)といわれています。現在、東京都区部では2020年のプロジェクト完了を目指した10件以上の都心再開発プロジェクトが進行中です。外国人投資家たちにとって、こうしたスケジュールが明確な都心の再開発はローリスク・ハイリターンの格好な投資案件といえます。


米国不動産サービス大手のボブ・スレンティクCEOも経済雑誌「東洋経済」(2015年6月22日付)のインタビューの中で「東京は不動産投資先として世界的に見ても特に人気がある。(都市再開発が進んでいる)東京は交通機関と施設の機能がうまく配置されていて、国際的で、清潔で、美しい」と評価しています。つまり、都心再開発によるマンションと都市機能の一体的な品質の高さが魅力となり、外国人投資家の投資意欲を高めているようです。



投資のチャンスと都心マンション経営のメリット


割安感と高利回り感、そして先高観から都心マンションが外国人投資家に爆買いされています。「それならわれわれがこれから都心マンションに投資しても手遅れでは」と判断する国内の一般投資家が少なくないようです。ところが不動産市場調査会社のアナリストたちの判断は「これからが本当のチャンス。都心マンションの価格は国際的に比べるとまだまだ割安。東京五輪開催に向けて先高観も上昇していく」という見方でほぼ一致しています。


そのため、今年から2020年までの5年の間に、どのようなマンション経営を目指すかが勝負の分かれ目になりそうです。


では、一般投資家達にとって都心マンションの経営には、どのようなメリットがあるのでしょうか。アナリストたちの意見を集約すると、次の3つがあげられます。


●賃料水準が高いので収益性が高い
ほかのエリアより家賃の平米単価が高いのが都心マンションの特徴です。このため、マンションの品質維持に欠かせないリフォームやメンテナンスのコスト比率を低減化できるメリットがあります。例えば、同じ広さのワンルームマンションで、家賃6万円と8万円の物件を比べると、クロスの張り替え、エアコンの取り替えなどのメンテナンスコスト比率は後者の方が低くなり、その分収益性が高まる可能性があります。


●大学が都心回帰
80年代後半の不動産バブル期に都心部の地価が高騰したため、大学など高等教育機関の郊外移転が加速しました。しかし近年は少子化による学生数の減少などで、大学間の学生獲得競争が激化しています。このため交通アクセスのよい都心部へ回帰する大学が増えています。大学の都心回帰は学生向けのマンション需要増加の要因になっています。加えて大学周辺の地価上昇や各種商業施設の集積を促すなど、地域の活性化にもつながっているようです。


●資産価値上昇
2020年の東京五輪開催に向けた大規模な都心再開発が進んでいる東京都区部では、都心マンションの資産価値の上昇が見込まれています。例えば、2012年にオリンピックが開催されたロンドンでは、オリンピックのために建設されたインフラはオリンピック終了後も優良な資産ストックとして活用され、それがロンドンの都市活性化を下支えしています。東京もロンドンのようになる可能性が高いと見られています。


東京五輪終了後も途絶えることのない都心活性化でマンションの資産価値が上昇すれば、それに伴って家賃相場も上昇する可能性があります。そうなれば売却する場合にはキャピタルゲイン(売却益)を得られる可能性もあります。これらのメリットを考慮すると、まさに「これからの5年間が都心マンションの投資のチャンス」と言えるかもしれません。

編集監修者情報
編集監修者
株式会社大京穴吹不動産
所在地
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-18 オリックス千駄ヶ谷ビル
設立年月
1988年12月
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