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住宅ローンの賢い繰り上げ返済法

公開日:2016-04-19 00:00:00.0
多くの消費者にとって分譲マンションは「一生に一度の、そして人生で最大の買い物」。この買い物で利用するのが住宅ローンであり、最長35年間にわたって毎月返済しなければならない長期借金でもあります。利息も軽視できる額ではありません。したがって借金はできるだけ早く完済し、家計負担を減らし、気分もすっきりさせたいと思うのが人情です。そこで注目されているのが繰り上げ返済ですが、利用の仕方によってはリスクを負う場合もあります。繰り上げ返済を賢く利用するためには、その仕組みを十分理解する必要があります。

繰り上げ返済とは

繰り上げ返済とは、住宅ローンの返済中に返済計画では想定していなかった臨時収入を得た時、あるいは家計に余裕ができた時などにその資金をローンの返済に繰り入れ、返済期間を短縮したり、利息支払い分を圧縮したりするローン返済法のことです。

たとえば、借入金額3000万円、固定金利3.0%、借入期間30年、元利均等返済のモデルケースの場合、月々返済額は12万6481円、返済総額約4553万円となり、返済総額と借入金額の差額約1553万円が利息返済分になります。
また月々返済額の12万6481円は、借入金額の「元金返済分」と利息の「利息返済分」からなっています。
そこでモデルケースの返済は次のようになります。

返済回数  元金返済分  利息返済分   借入金残高    
1回目   5万1481円  7万5000円  2994万8519円
2回目   5万1610円  7万4871円  2989万6909円
3回目   5万1739円  7万4742円  2984万5170円
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120回目  6万9293円  5万7188円  2280万5943円
240回目  9万3501円  3万2980円  1309万8616円
360回目  12万6166円       315円               0円
(モデルケース資料ːAll About「繰り上げ返済のメリットと落とし穴」)

このように住宅ローンの毎月返済額は、返済開始当初は利息返済分の比率が高く、返済が進むに従って「元金返済分の比率が高く、利息返済分の比率が低く」なる仕組みになっています。
したがって、返済期間中に元金返済分を増やせば、増加分だけ借入金残高が減り、その分、利息返済分も減ることになります。これが「繰り上げ返済の効果」と呼ばれているものです。

繰り上げ返済のメリット

繰り上げ返済は「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があり、それぞれメリットが異なります。

●期間短縮型
毎月の返済額は変えず、臨時で返済額を上乗せすることで返済期間を短縮するタイプです。利息返済分の圧縮に効果的といわれています。
前述のモデルケースでローン返済3回目に100万円を毎月返済額に上乗せして繰り上げ返済した場合、返済期間は1年6カ月分短縮されて28年5カ月になり、返済総額は約4553万円から約4415万円に減り、利息支払い分を約138万円圧縮できます。
期間短縮型は、次のような住宅ローン利用者に向いていると考えられます。
・利息返済分と返済総額を減らしたい人
・住宅ローンを早期に完済し、家計を軽くしたい人

●返済額軽減型
返済期間を変えず、臨時で返済額を上乗せすることで、通常月の返済額を減らすタイプです。家計負担の軽減に効果的といわれています。
前述のモデルケースでローン返済3回目に100万円を毎月返済額に上乗せして繰り上げ返済した場合、4回目以降の毎月返済額は12万6481円から12万2243円に減り、家計負担が4238円分軽くなります。
返済軽減型は、次のような住宅ローン利用者に向いていると考えられます。
・月々の家計負担を軽くしたい人
・近い将来、定年退職などで収入減の可能性が高い人
・子供の教育資金確保などに備え、今から月々の貯蓄額を少しでも増やしたい人

繰り上げ返済を検討する際の留意点

利息支払い分を減らしたいなら期間短縮型、毎月返済額を減らして家計負担を軽くしたいなら返済額軽減型。これがどちらの繰り上げ返済法を選ぶかの目安といえます。
しかしながら、想定外の臨時収入があった、あるいは家計に一時的な余裕ができたからなどの理由で、安易に繰り上げ返済するのは考え物です。
臨時収入も一時的な余裕も、本来なら家計に組み入れるべき資金を住宅ローンという長期借金に注ぎ込み、家計負担を重くしている事実に変わりがないからです。通常の住宅ローン返済計画同様、繰り上げ返済も家計とのバランスが重要です。

繰り上げ返済の原資は「家計資金」ではなく、あくまで家計からあふれた「余剰資金」でまかなうのが鉄則といえるでしょう。
「ご利用は計画的に」は、繰り上げ返済においても至言です。


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